2011.07.02
蛍の復活と鑑賞ツアー
佐藤賢太郎

蛍復活の喜び

里山アート展を開催することになったのは今から8年前。昔、この辺には蛍がいっぱい生息していた。それを復活させようと翌年、水が流れるようにと水路を掘った。蛍は発生しなかったがその翌年、わずかに蛍が一匹、二匹と確認できたと記憶している。

水管理、カワニナのえさ、草刈りなどに労力を払い、努力し続けて今日まで参りました。

その結果、7年たった今年は例年に無いほど蛍が飛び交い、まさに蛍の川と命名したように蛍が水路に沿って輝くようになりました。子供が蛍を捕まえられるほどです。地元の親子ずれも二組鑑賞にこられ、子供も蛍を手のひらにして大喜びでした。

昨夜は家内と母が村の方を誘って、蛍を鑑賞し感動していました。母は何年ぶりかの蛍をみて懐かしいと言っておりました。帰りにどうしたことか車の中に蛍が入りこみ、自宅まで乗ってきました。そして庭に蛍が飛んでいたそうです。これを「なごり蛍」と呼びましょう。

さて、本日は新潟市内から30名の方が蛍の鑑賞に来たいと申し込みがありました。和彩館御膳(自然食を食べる)を楽しみにしての企画でありましたが、蛍の鑑賞は初めてのことです。

なぜ鑑賞ツアーは企画されたのか

先日、新潟市内の朝の勉強会に私が参加したとき「蛍が出るようになりました」とひと言いったら、「是非見たい、皆さん行きませんか」と企画されたようです。

そこには行動力のある人物がいて、またそこに信頼され行動する人がいて、実現の運びになりました。

人を集めると言うことは難しいことである。どうしてこんなに集まるのか。私の場合は物理的な条件ではなく、すべては人間関係にあります。コスモ夢舞台の会員にしてもそうですが、そこには昨日、今日の付き合いでない人間関係があります。

主義主張が合致しないと動かないという方もいますが、それでは新たな展開は難しいと感じます。その意味において、私は人生63年の人間関係の総結集をコスモ夢舞台で展開していると思っています。

30名が感嘆する蛍の光

中には小学生もいたが大勢は大人であった。早めに着いて、ふくろう会館&アートギャラリーを見学。そして、和彩館御膳を食していただいた。今年から、和彩館御膳は肉魚を使わない自然食にしている。皆さん、感嘆しながらめしあがってくださった。

これは砂糖を使っていないのですか、などと質問が多く出ました。今時、肉魚の無い料理は珍しいようです。しかし、作るほうからすればとても難しいレシピになります。 

蛍を見なくとも、これだけで満足ですという声もありました。

テレビのカメラは食事も撮影予定でしたが、間に合いませんでした。夕刻7時を回り、蛍の生息地に歩き出した。8時ころになって蛍があちこちに輝きそれは感動の声が上がった。勿論、テレビカメラがそれを撮影していました。

気がつくと何と外灯が一つ消えていました。先般、県振興局に蛍のためと稲の生育のため外灯を消せないかとお願いしていた。本日、蛍鑑賞ツアーに間に合い早速の実行にありがたく嬉しかった。

できれば、もう一つ外灯を消して欲しい。蛍には外灯が無いほうが良い。蛍の迷惑になっています。その証拠に外灯の当たるところには蛍はいない。

ビオトープ維持のため本業の彫刻もさることながら水管理に走る毎日ですが、7年たってこんなに蛍が飛び交う姿を見たのははじめてで感慨一入であった。

 雪国の人は雪を見ても感動しないように、地元の方には珍しくは無いようですが、新潟市内の方は蛍を見ると大人も子供のように感動されます。幾つになっても感動する心を持ち続けることは大切である、と私は思います。