2011.01.14
「田舎と都市を結ぶフォーラム」を考える8
(リフォーム建築)
佐藤賢太郎

そもそもコスモ夢舞台は建設リフォームから立ち上がったのであります。このリフォームも都市の方の夢を創る好奇心があったからできたのであります。

杉林の中の憩いの東屋、公民館をリフォームした宿泊所兼美術館、稲小屋をリフォームした食事処、木小屋をリフォームした石釜のある東屋、土蔵をリフォームした縄文館、さらに風呂場をつくり、制作工房には次々と下屋をのばしました。ことに食事処の和彩館は人々が集まるとても大きい存在となりました。

これらの建物があったからこそ人が泊まり、食事をしながら交流を深めることができるのであります。自然だけでは何も進みませんでした。やはり、建物があることで前進してまいりました。しかもお金をかけずに、あるものを利用することによってであります。この建物は、仲間のボランティア精神と行動力があったからこそ実現できたのであります。

自分達で建物を作るそのこと自身に意味があり、楽しみがありました。そして、作った建物は末永く自分たちの別荘にしたいと思います。さらに、この施設は仲間だけでなくいろいろな方が利用できるようにしてまいりました。もしこれらの建物を業者に依頼し建設したら、大変な金額になったでしょう。勿論、そんなことはできないので身の丈にあった範囲にとどめてまいりました。

その結果、借金をしないで建物ができました。お金がないので、ものを生かし人間を生かすことになりました。ともかく、このように自前の建物をリフォームして建設したことで地域活性化に繋がることができたと確信いたします。まさに都市との交流があってこそのコスモ夢舞台建設でありました。

若かった仲間もお互い年齢を重ねて力仕事がきつくなりましたが、作った建物は生きた証となっております。 

このグランドデザインは夢を共にする友がいて、モノを生かす人材がいることによって、実現されコスモ夢舞台が前進してきたことは言うまでもありません。これを今後どのように活用してゆくか、それが都市との新たな交流を生むこととなるでしょう。