2011.06.23
大いなる前進
佐藤賢太郎

昨年、ふくろう会からNPO法人コスモ夢舞台に前進。さらに、今年は飛躍することになりましたので、合わせて要点をご報告いたします。

■その1 合併市町村住民組織活性化支援事業採択

平成23年度合併市町村住民組織活性化支援事業に【コスモ夢舞台の「魅力ある田舎づくり」】が採択され助成いただくことになりました。既に、自然食を作る、ビオトープつくりその他が進められております。以下申請内容です。             

1 助成対象事業の概要

事業名

コスモ夢舞台の「魅力ある田舎づくり」

事業の実施主体

(住民組織等)

特定非営利活動法人 コスモ夢舞台

事業の実施場所

新潟県東蒲原郡阿賀町豊実

事業の実施予定時期

平成23年4月23日 〜 平成23年11月30日

事業の趣旨・目的

阿賀町(鹿瀬・豊実地域)では高校を卒業すると一人、二人と若者はこの地を去り、少子高齢化による過疎化はますます顕著となっています。そこで、この地域の特性である豊かな自然や人材を生かし、都市部の人びととの交流によって、ここにしかない「魅力ある田舎づくり」を促進し地域の活性化を目指しています。

 具体的には、野外アート展や地元の人びとが参加する芸能祭りも開催し既に7年になります。しかしそれだけでなく地域の農産物に付加価値を付けて製品化、自然の生態系を蘇らせるビオトープつくり、青少年の体験教育など、都市の人々が集いたくなる創造的な地域づくりを取り組みます。

 そしてこれを動かすことにより、地元の人びとの雇用と田舎暮らしを希望する都市部の若者の定着を目指します。

事業の概要

 

(参考URL)

1.自然食を作る農の推進事業(魅力ある食を作り、若い農業希望者の定着をはかる)

2.ビオトープつくり事業(休耕田を利用し、メダカやドジョウ、蛍を観察する楽しい空間を作る)

3.田舎の体験学習「コスモ夢舞台塾」事業

4.食と散策事業

5.田舎と都市を結ぶフォーラムの開催事業

(http://www.cosmoyume.com/)

 

特定非営利法人コスモ夢舞台 コスモ夢舞台

1自然食を作る農の推進事業

過疎において特産品を作ることは貴重な価値を生み出します。無農薬米や新鮮な野菜は都市部の人びとに喜ばれます。除草剤を使わない米つくりには人手がかかります。それは地域の求人雇用、都市からの農業定住希望者の雇用にもなります。また地域の名産品・土産は必要です。笹団子、漬物加工品はその具体例です。そのためのストック用格納、製造のための作業所リフォームが必要です。価値ある無農薬黒米は貴重であり、付加価値もあり都市部への販売もしております。黒米は少量ですが、もみすりには専用の機材も用意しなければなりません。

 2ビオトープつくり事業

オトープつくりは魅力ある田舎つくりの大切なポイントです。今、日本には田舎の原風景がなくなりつつあるのが現状です。蛍が飛び交い、メダカの見える小川があり、トンボ、おたまじゃくし、タニシが棲む田んぼがある。これは、都会だけでなく田舎の人にも魅力の空間です。新たな観光地になる可能性もあります。その場所に歩いて行けるように、畦道や池の周りに石板を敷くことで、その後の除草やメンテナンスを考えた石畳歩道を考えています。この石畳によって、田んぼ周辺の生態系の観察が楽しくなることに意味があります。この作業は地元の雇用や都市の関心度を高めるためにも大切です

3食と散策事業

誰でも健康には関心があり、食にも関心があります。そして、四季の自然を愛でることは誰にとっても喜びです。大自然の中での散策、そして自然食を食べる。さらに、健康体操などをセットにして都会の人びとが行ってみたくなる魅力の地域づくりとします。ガイドマップを作成し、選任のガイド役やインストラクターの指導講座も用意します。

4田舎の体験学習「コスモ夢舞台塾」

青少年の犯罪は社会や家庭など、彼らを囲む大人の環境に大きく作用されます。今、日本の教育は緊急の課題だと思います。現実として、学校教育は難問が山積しております。

こうした点を考える時、田舎暮らしをすることが青少年に良い影響を与えることを体験的に経験しております。自然の中で汗を流し、知らない人と語り合い、素朴な礼儀作法を覚える、これだけで青少年は明るくよみがえります。都市から青少年が一定期間学ぶ独自な塾、そこに教育に関心のある大人が集まることで塾が出来ます。当面は奥阿賀に集う体験学習の生徒たちの指導に当たり、やがて塾として独立を目指します。さらに空いている学校施設を活用する計画であります。

5田舎と都市を結ぶフォーラム

 都市と田舎が、お互いに必要としていることは何か。そうしたことを考え、そのことによって生まれる活性化を実行するためのフォーラムです。都市の人びとを田舎に招待し地元の人びとと話し合い、また都市に出向いて話し合いの場をもうけ、田舎に誘う機会を作る相互の実践ツーリズムです。

 テーマごとに交流の輪を広げることによって、田舎と都市の絆を強め、ひいては個人と地域の活力再生を促進してまいります。以上4項目も、全てここに接点が出てくるものと考えております。

これをベースとして次なるコスモ夢舞台の進展を作ろうと私は考えています。「何も無いのが豊実」と言っていた所が魅力ある地域になろうとしています。ゼロから作っていく過程に、楽しみと創造の喜びがあります。

■その2 コスモ夢舞台テレビ特別番組

新潟県内ですが、9月上旬NSTの一時間番組大好き新潟エコスペシャル(夜7時〜8時)で「コスモ夢舞台」が放映されることになりました。勿論、コスモ夢舞台がどれだけ紹介されるか分かりませんが、都市の仲間が豊実に集まってここまで作り上げてきた、そんな場面も取材されると思います。その他、エコに生きる生き様をいろんな角度から取り上げられます。

16日夜のフォーラムでは講師に伊藤千賀子さんをお招きし、「食と心と体」について講演していただきます。参加費 1000円

■その3  「きたかた大使」就任

私ごとですが、福島県喜多方市「きたかた大使」(就任7月14日)の依頼をいただきました。

県内外の各界で活躍中の喜多方市にゆかりのある方、という人選だそうです。私は彫刻家として喜多方市に作品が多くありますが、これもコスモ夢舞台の皆様の支えがあってのことと思っております。

震災による風評被害を払拭するためにも、喜多方の食は安全であることを伝えるとともに、地域活性化のための文化大使というおつとめのようです。機会があれば、コスモ夢舞台の創造を大いに語りたいものです。

■その4    振興計画策定業務委託冊子完成

阿賀町の豊実地区(コスモ夢舞台周辺)振興計画策定業務委託として冊子を完成しました。“豊実地区では里山アート展などを展開する特定非営利活動法人「コスモ夢舞台」が中心となり、地産地消、地域学、国際交流等の先進性のある体外的な取り組みが展開され、じょじょに来訪者の増加や地域の共感の環が広がりつつあります。”と紹介されています。町との協力によって、さらに地域活性化が前進することを願っております。

■その5    コスモ夢舞台視察ツアー

 以前長岡市小国町に講演に参りました。その下村集落の皆さんがコスモ夢舞台視察にお出でになられます。

視察ツアーin阿賀町豊実地区(25名)

<期日>

平成23710日(日)

<目的>

 現在検討が進められている下村集落でのデザイン策定の事業計画づくりの一助となるように研修する。中山間地域の同規模集落においてのまちづくり、農家レストラン「和彩館」の運営、東屋「悠々亭」の建設方法や利活用などを学ぶ。また、アートのまちづくりにおける人との交流などを検証して来る。

■その6    蛍 鑑賞ツアー

平成23年7月2日新潟市内から25名で蛍鑑賞希望者集まりました。蛍の川を作り始めての鑑賞ツアーです。当日は和彩館御膳を予約され、食事が終わっての鑑賞会です。来年は静かな音楽などを入れての鑑賞会を企画したいと思います。これも地域活性の目玉になるでしょう。