2008.03.26
コスモ夢舞台を語る3
佐藤賢太郎

T財団の設立の決意を読ませていただき、何とかコスモ夢舞台にご助力いただけないかと思いました。

 今日、少子高齢化は日本全国の課題となっておりますが特に田舎はその過疎の進む速さは一年ごとに変化するもので、限界集落という言葉を聞くようになりました。私の住む阿賀町もその道に進んでおります。私の住む村も空き家がどんどん増えております。

 わが町は生徒が少なくなり今年から中学校が統合し町に一つとなるのです。子供を生む若い親がいないのです。高校を卒業すると皆都会に出て行きます。そしてほとんど帰る人はいません。高齢者ばかりになっているのです。また高齢者は重労働で米を作ることも出来なくなりました。そして畑や田んぼに葦や木が繁茂するようになります。昔はどこにでも畑や田んぼを作り林の手入れも行き届いていました。しかし今日、山や田、畑が荒れてゆく現状です。

 私は故郷に40年ぶりに帰って定住しています。彫刻家を生活の糧としていますが、その傍ら夢を抱いて10年前より仲間と通いながら、この過疎にと夢舞台をつくろうと尽力をしてまいりました。自力であるものを利用し、廃屋の建物もリホームで美術館やその他さまざま造ってまいりました。
 その建物が終って今はアートを初めとする文化活動と自然環境保全(ふるさと原風景つくり)、教育に活動取り組みに重点を置くようになりました。

使わなくなった我が家の田んぼには葦ははびこっていました。そうして田んぼに夢を持ってメダカの住む池、蓮の池、蛍の生息する小川つくりに努力してまいりました。川岸はうっそうとした汚い雑林になっていました。それをきれいに伐採し桜も植えはじめました。使われていない田んぼはアート作品の設置するところに使用。SLが走る鉄道ですが線路脇は木や草がぼうぼうでした。そこをアートが見えるようにと草刈を毎年するようになりました。ものすごい労力が必要です。仲間と村の有志のかたでやってきました。

本日は家内と米を作るには条件の悪い使われていない田んぼをわさび畑、クレソン畑にしようと木を切り倒し、冷たい水を昔の田んぼに入れました。この田んぼを使い、都会の生徒たちとわさび畑作りの体験をしようと思いました。夢つくりです。こうした使われていない土地は外にもたくさんあります。

自然が荒れてゆく田舎、そこを魅力あるものにしようとしております。それには都会の人たちの力が必要であります。そして地元の人の参加も必要です。
   今日教育の荒廃や不登校などがクローズアップされていますが、何がそうさせるのでしょうか。こうした現実をふまえ自然環境保全、命の大切さを生徒たちと共に汗を流す教育体験は意義あることと思います。

さらに、今わが村には雑木林が生い茂り、荒れ放題の川の中州がありますがここを自然景観の美しい自然公園をつくる壮大な計画に夢を抱いています。
   この実現にはボランティア活動していただくにしても最低限の運営資金も必要となっています。

都会と地元地域と一体となり過疎の田舎に魅力をつくる。その夢の実現をしたいものです。文化活動と自然環境保全、教育に活動取り組みによって良い事例になりたいものです。このことで、最終的に自分たちが元気になりに、日本の再生、地域再生の社会貢献できたらと願うものです。