2007.01.14
ホットな前区長さん

冬、蓮田で作品を作っているときは冷たい風が吹いてもストーブは使わないですんでいた。
ところが雪国の郷里に帰ってこの冬制作していると、指がとても冷たくなってしまい、ストーブの火が恋しくなる。
幸い、桃源の風呂釜をもらったKさんからマキストーブを頂いて火を焚いている。
マキストーブは大変です。マキを集め、切る、割るその仕事があるからです。制作をするにはこの仕事をしなければならない。蓮田ではそんなことはしなくてよかった。
このように雪国に暮らすと制作が今までの半分になってしまうのが現状である。

ところで毎日ストーブを焚いていると、これでは3月までマキが持たないと感じていた。
そんな前日、強い風が吹いて大木が倒れ道を塞いでいた。マキがなくなるからひろいあつめようと、私はその枝をノコギリで切っていたら、前区長さんが散歩でと通りかかり「何してんの」と声をかけてくれました。
私は「大木が倒れて道を塞いでいるのでそれを少しづつストーブにくべようと枝を切っているんです」というと「この木はノコギリではだめだな、まて、俺チエーンソウもってくるから」と雪の降る中歩いて家に帰った。
やがてチエーンソウを車つんで来てくれた。それから私に要望に応えて細かく大木をきってくれ、私は自分の車に積んだ。すっかり終わって道は車が通れるようになってきれいになった。

私は村のために私のために役立つことを自然な心で動いてくれた、前区長さんのホットな心を感じた。
後日ありがとうございますというと、「ありがとうとね」と言葉を返してくれた。
田舎の純朴さとはこういうことでないかと思う。村の行事で酒を飲んでいるとき「今年はできるだけ夢舞台の手伝いをするからね」と言ってくれた。
嬉しいお応援舞台である。だんだん私に対する村の風当たりが変ってきているように感じている。
                                                (佐藤賢太郎)