写真展「おじいちゃんと見た風景」を読んで

古木修治さんファックスありがとうございました。14歳というこの少年が写真展を見て急に涙があふれて止まらなかった。との感想から始まる原稿読ませていただき、一枚の写真から少年がこんな豊かな表現をするのかと思わされた。少年の感性、表現力、素直さの豊かさのすばらしさが印象的であった。このような少年が世の中に多く育っていったら社会はすばらしくなるだろう。

おじいちゃんに連れて行かれた原風景は少年の脳裏に焼きついていて、それがその後の人生に大切なものとは何かを考える価値判断力になるものと思わされた。見た目に美しいもの例えば「大仏と野仏はどちらが綺麗だと」おじいちゃんが質問すると少年は即座に大仏と答えた。おじいちゃんが普通の風景が美しいという言葉をどうしてというが、少年はおじいちゃんの心を汲み取ろうとしているところが印象的であった。おじいちゃんがなくなって何気ない風景が好きになった。とも最後に言っている。

つまり現代のような世の中にあっても少年、人間には根源的に大切なものは何かというものを感じ取る力というものをもっている。しかし一般的には外形的な美しさ、経済効率の大きさが社会の価値観を作っているものと思える。

コスモ夢舞台はまさにおじいちゃんの価値観と同じものを目指している事を思いました。何ともないものに価値を見出しなんともないものに価値をつけてゆく。金閣寺でも大仏でもない自分がコスモ夢舞台が実は今の時代にあって大きな夢なんだということを表現したい、そんな夢を抱いて進んでおります。
 最後にこの写真展がこんな風に良い反響があったことにお喜び申し上げます。
                                (佐藤賢太郎)