2007.04.27
自然の摂理に学ぶ2 

  自然の摂理1で藤つるは他の木に巻きついて絞め殺してしまう森の悪者、存在してほしくないが人間界にも悪者がいるようにその存在も自然の摂理と書いた。
 ところが昔の人々の話しを聞いて感心した。それは藤つるも貴重な資源であった。藤つるがちょうどいい太さに成長した頃、人間はそのつるを切って、いかだの縛るロープや雪の上を歩くかんじきの紐に、そしてつり橋にも使用していた。そうだ昔舟遊びをしていたが、舟のかいをささえるところに藤つるを使っていた。

  必要悪でなくて必要な植物であった。しかし今日人間が森に入らなくなった事、そして藤つるを使わなくなった事。それがグロテスクなまで太くなり木に巻きつけ枯らしてしまう存在になってしまっている。そこで思う事、人間が森に入ることによってうまく循環再生をしていたということです。つまり人間という生き物はそういう働きをする存在に作られているのでないかということです。これが自然の摂理であり、そこから学ぶところがあると思った。そして思う、人間は自然の一部、自然と共生して生きる、植物と同じ存在であること。(佐藤賢太郎)